星空TOPICS☆2025年8月 ペルセウス座流星群と伝統的七夕

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2025.08.01

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ペルセウス座流星群

今月の注目天文イベントは「ペルセウス座流星群」です!ペルセウス座流星群とは、毎年8月中旬にペルセウス座付近を放射点として見ごろとなる流星群のことです。今年の極大は13日の5時頃とされています。

しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並んで年間三大流星群とされるペルセウス座流星群は、毎年多くの流星が見られることで話題となります。ペルセウス座流星群の母天体はスイフト・タットル彗星という公転周期約133年の短周期彗星です。スイフト・タットル彗星の公転軌道と地球の公転軌道が一か所で交差しており、毎年8月頃にその地点を通過するため、この時期に流星群が見られるのです。
流星群の母天体について、詳しくは星空TOPICS☆2025年5月をご覧ください!

ペルセウス座はギリシャ神話に登場する勇者ペルセウスを表す星座で、2等星のアルゲニフが最も明るい星です。また、ペルセウス座を構成する有名な星の一つがアルゴルという星で、周期的に明るさが変わる変光星です。アルゴルは変光星の中でも食変光星に分類され、回り合う複数の星が互いを隠すため、明るさが変化するのです。約68時間48分という周期で、約2.1等級から3.4等級まで明るさが変化するため、見るときによって違う姿を楽しむことができます。
ペルセウス座を見つけるときは、アルゲニフやアルゴルを目印にしてみてください。

今回のペルセウス座流星群は13日5時頃に極大を迎えるため、12日の深夜から13日にかけての観測がおすすめです。ペルセウス座は21時頃に北東から昇りはじめ、明け方が近づくにつれ天頂付近まで昇ります。今年は南東〜南の空に月齢18の月が昇っているため、南側を避けて広い空を見渡すと良いでしょう。放射点が高いため、寝転がって空を見渡すのもおすすめです!

夏の夜、夜更かしをして流れ星に願い事をしてみてはいかがでしょうか?

伝統的七夕

次にご紹介するのは「伝統的七夕」です!伝統的七夕は旧暦の七夕のことであり、今年は8月29日です。

織姫と彦星の物語でお馴染みの七夕は、もともと旧暦(太陰太陽暦)の7月7日を指していました。現在では、現在の暦(太陽暦)の7月7日に七夕を祝い、夜空を見上げる方が多いことでしょう。

現在の暦である太陽暦は、地球が太陽の周りを公転する時間をもとに一年を定めます。一方、太陰太陽暦は月の満ち欠けの周期をもとに計算し、新月の日を毎月の1日とする暦です。月の満ち欠けは約29.5日周期であるため、ひと月は約29.5日となります。しかし、このままでは日付と季節が大きくずれてしまいます。そこで、ずれがひと月分ほどになった時、閏月(うるうづき)というずれの調整のための月を挿入していました。このような調整があるため、現在の暦で旧暦を考えると毎年異なる日付となるのです。

旧暦の7月7日は「伝統的七夕」と呼ばれ、現在の暦の7月7日よりも良い条件で天の川やベガ(織姫)、アルタイル(彦星)を観察できる日として知られています!
旧暦は月の満ち欠けをもとにしているため、毎年伝統的七夕の日の月は月齢約6となり、南西の空に輝きます。月齢6の月は半月より少し欠けた形をしており、その姿が船のようであることから、織姫と彦星が月の船に乗って天の川を渡っていると言われることもあります。そんな伝統的七夕の日の月は、21時頃には地平線に沈むため、その後は月明かりのない好条件で星空を楽しむことができます。
また、現在の暦の7月7日は梅雨の時期で星の見えない夜が多いですが、旧暦の7月7日は梅雨明け後の8月であるため、晴天率が高いともされています。

今年の伝統的七夕は8月29日です。月の沈んだ21時頃、織姫と彦星を含む夏の大三角や天の川は天頂付近まで昇っています。空のひらけた場所に寝転がって星を眺めると良いでしょう。街明かりの少ない場所へ出掛けて、天の川の観察に挑戦するのもおすすめです!

ぜひ、伝統的七夕の日には、七夕の物語を思い浮かべながら夜空を眺めてみてはいかがでしょうか?

参考:「ペルセウス座流星群」国立天文台(https://www.nao.ac.jp/astro/basic/perseid.html

   「伝統的七夕(2025年8月)」(https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/08-topics06.html
   「閏年と旧暦について」国立天文台(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics1990.html

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