
<クマムシ> (100倍)
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地球上で1番強い生き物は?
ライオン? ヒグマ?
いいえ、それだけではありません。
クマはクマでも“クマムシ”を忘れないで。
体長はわずか0.1〜1.2mmほどで、とってもかわいい姿なのですが、実は最強生物でもあるのです。
<クマムシ> (100倍)
クマムシは虫ではなく、緩歩[かんぽ]動物という分類の生き物です。8本の脚でのそのそと歩く様子から「クマムシ」(英名 Water bear)と名付けられました。
地球のあちこちに住んでいて、南極や熱帯雨林、深海、高山とほとんどの環境に適応した種類のクマムシが生息しています。それだけではありません。「乾眠[かんみん]」と呼ばれる乾燥状態に変身すると、水も空気もエサもなくても生き延びられ、−273℃でも150℃以上になっても耐えられるのです(※1)。
そして2007年にはとうとう宇宙に連れて行かれ、宇宙空間で大量のX線を浴びましたがちゃんと生きていました。
※1...ヨコヅナクマムシなど一部の種類のクマムシのみ。
道路の端っこにちょこっと生えているコケなどにクマムシのいる可能性が。
最強生物と呼ばれるクマムシですが、見た目のかわいさにやられてしまう人々も続出。意外と簡単に出会えるので、ぜひ捕獲に挑戦してみてください。
狙い目は、側溝のふたの端などにくっついて 干からびたようなショボいコケの中。ひとつまみぐらいの量のコケを持ち帰り、軽く湿るぐらいの水をかけて、クマムシたちを目覚めさせます。10〜20分ぐらい待ちましょう。コケがみずみずしくなってきたら、スポイトをブスッと刺し、中の水分を吸うと、その中にクマムシがいる可能性大。スライドグラスにスポイトの中身を垂らしてカバーグラスをかけて、観察しましょう。最初は40倍ぐらいの低倍率から始めるのがオススメ。
(40倍)
まずは40倍で見たところ
(100倍)
のそのそと動き回る様子は見ていて飽きません。
(100倍)
脚の先の鉤爪[かぎづめ]が見えます。
(100倍)
動かないので、これは乾眠状態かもしれません。
付属の液晶モニターで拡大画像が見られ、複数人で同時に観察できるデジタル顕微鏡