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過去、「ATLUX」と言う名を与えられた赤道儀は2機種。同じく「STAR BOOK」と言う名を与えられたコントローラーも2機種。
それぞれが各時代の先端をリードし続けてきたが、ここ最近の高感度・高画素デジタル一眼レフカメラの急速な普及により、短時間露光で素晴らしい天体画像を撮影する事が可能となり、
天体望遠鏡の使用スタイルには変革が起きている。
この変革をとらえながら、ビクセンが出した2010年の「答え」。それは…デジタル一眼の細かいピクセルに対応する為には、高精度・高機能の赤道儀が必要。
それと同時に、ビクセンの基本スタンスである「誰にでもすぐに使える扱いやすい天体望遠鏡」のさらなる追求は必須。この2つの課題をクリアし、誕生したのが「AXD赤道儀」である。
AXD赤道儀は、ベテランの方に『高機能・高精度を最大限に活かしてのハイレベルな観測や撮影』を実現する。そして、天体ビギナーの方にとっては『扱いやすさと高い性能によって、
天体写真撮影のノウハウの蓄積が無くとも、クオリティの高い作品の撮影を可能にする。』赤道儀である。
ベテランから初心者までを問わず、付属するコントローラーSTAR BOOK TENがユーザーインターフェースとなり、赤道儀の「難しさ」を感じさせない。
赤経軸(極軸)及び赤緯軸に、超々ジュラルミン材を採用。「超々ジュラルミン材」は、アルミニウム合金材の中で最高の強度を有する合金材。 高強度と軽量材の代名詞である「チタン材」に比べ、機械的強度(引っ張り強度)は上回り、比重(g⁄cm³)は約38%も軽い材料なため、航空機にも使用されており、 高価なアルミニウム合金材である。AXDには、その超々ジュラルミンを主要な各軸部に使用し、高強度を保ちながら軽量化を実現しました。
AXDには21個ものベアリングを使用。滑らかでストレスの無い動きと高精度自動導入、さらには夜間の観測で気になる静音化を実現しました。
2代目New ATLUXには、DCサーボモーターが使用されていました。しかし、これからの上位機種に求められている性能を実現するためには、 DCサーボよりも高精度で応答性が良いパルスモーターの使用が必須でした。ただし、パルスモーターにはステップ数が大きくなると、 時計の針の様にカクカク動いてしまうと言う欠点があります。これを、新開発STAR BOOK TENのマイクロステップ駆動制御による、 約400PPS(1秒間に約400パルス)という高速パルスを発生させてモーターを作動させる事で、非常に滑らか、かつ振動の少ない追尾を可能にしました。 高倍率の観察時やピクセルサイズの小さいCCDによる撮影時にも威力を発揮します。 ちなみに、パルスモーターで高速パルスを発生させると、トルクが落ちると言われますがAXDではトルクも十分に確保しています。
2代目New ATLUXは、赤経・赤緯とも軸径φ40、歯数180枚でした。3代目のAXDでは、それを上回る軸径φ50、赤経歯数270枚(赤緯歯数216枚)と大幅に増加させました。 これにより、ギアの歯1枚に対する製造誤差を減らす事ができ、追尾精度が向上。より安定した追尾が可能となりました。
パルスモーターのマイクロステップ駆動制御により、低速から高速までモーター単体で対応する事が可能となり、多数の歯車を使用した減速ギアヘッドを削減しました。 これにより、多数の歯車が減り、全体のバックラッシュを減らす事ができました。
初代ATLUXから受け継いだ、『ソリッドですっきりしたデザイン』を継承し更に、AXDでは、「色」にもこだわりました。 清楚で上品なイメージの『White』と最上位機種の精密さ上品さを意識した『Silver』をコンセプトに、デザイン性を一層高めました。
質量のある駆動機構部の全てを、赤緯体下部に集約した構造を採用。不動点より下側に重心を大きく移動させることで、赤緯体下部がバランスウェイトの一部の役目を果たします。 また、不動点より上側を極力短くすることで、搭載物によるモーメント荷重(単位 : kg・cm)を減らしています。 これにより、今までよりはるかに少ないバランスウェイトで、赤経のバランスをとることができるようになりました。
一般のコントローラー側PEC機能として
●「PEC機能」⇒ ユーザーご本人様でウォーム軸1周分の星を追尾補正し、その補正データをSTAR BOOKに記憶。
それにより追尾精度(ピリオディックモーション : PM)を向上させる機能。但し、STAR BOOKの電源を切ると、データは消えてしまう。
●「PPEC機能」⇒ PEC機能を持ち、STAR BOOK TENの電源をOFFにしても、補正データの記録が保持される機能。
上記2種類のピリオディックモーション補正システムを使用し、「ユーザー様ご自身の手で」補正データを作製頂く方法があります。
しかし、今回の『VPEC機能』は、製造時に高分解PM測定器を用いて1台1台「PM」を計測し、そのデータを『AXD本体内部』に記憶させる事で、STAR BOOK TENを使用する際に、
自動的にVPECが働き、究極とも言えるPMの数値を得る事が出来ます。それ以上のPMを補正したい場合は、STAR BOOK TEN内蔵のPPEC機能をご使用下さい。
(PM:Periodic Motion)
Silver色のバーニア付の目盛環を装備。架台の構造を見直し軽量化を図った他、赤道儀内部の電子回路を1ヵ所に集約させる事により配線の簡略化に成功。 より安全で信頼性の高い電子回路を装備しました。
1984年、ビクセンはより多くの人々に多くの星々と出会い親しんでもらうため、当時はまだ大型天文台にしかない特別な装置だった天体自動導入装置を携帯型コントローラー
「スカイセンサー」というカタチにして世に送り出した。これは、見たい星の名前を打ち込むと自動的に星を天体望遠鏡の視野に導入してくれるという、
当時としては画期的な機能をもつ装置であった。
それから13年後の1997年。さまざまな天体自動導入機が生まれる中、後に業界標準の天体自動導入装置とも言われる「スカイセンサー2000」を発表。
その後、パソコンから天体シミュレーションソフトを介しての天体自動導入という手法が広まる。
パソコンモニターに映し出される星図やさまざまな情報をもとに行う天体観測は確かに便利ではあるものの、電源その他多くの機材が必要である。
そこでビクセンは新たな提案として、天体ナビゲーションシステム「STAR BOOK」を創る。ディスプレイを装備したオールインワンのコントローラーは、
星図を表示しての天体自動導入はもちろん、さまざまな天体情報を伝える。
そして、新型AXD赤道儀の開発にあたり、そのコントローラーとして、STAR BOOKのユーザーフレンドリー性をそのままに、あらたな性能を加えた新次元の「STAR BOOK」開発にも着手。
「オールインワンとしての抜群の操作性と美しいディスプレイによる視認性」、そして「スカイセンサーシリーズを超える充実した機能」を備えた、
新世代天体自動導入装置「STAR BOOK TEN」がここに誕生。
液晶には、見易い大型5inch TFT型カラー液晶を使用。また、高解像のWVGA(800×480ドット 65536色)なので、星々がより鮮明に表示されます。
天体観測は暗い環境で行いますので、観測者の目も暗い環境に順応しています。 このため、観測中にコントローラーの明るい画面を見ると目の刺激となり、一時的に観測環境周辺がよく見えなくなることがあります。 夜間モード設定中は画面全体が赤を基調とした色彩で表示されますので、暗い環境における目の刺激を軽減します。
現行STAR BOOKのクロック周波数は、70MHz。STAR BOOK TENは、その約5倍の処理スピードを誇ります。従って、星図の描写や操作の反応性にたいへん優れています。
現行STAR BOOKは一旦電源をOFFにするとアライメント等の設定情報が失われ、電源をONにする度にそれらを設定し直す必要がありました。 STAR BOOK TENには大容量のバックアップメモリが実装されており、アライメントデータが記憶されています。 バッテリーの節約などで一時的に赤道儀の電源をOFFにしても、再び電源をONにすればすぐに自動導入や天体の追尾を再開できます。
STAR BOOK TENでは、現行STAR BOOKの22,725天体から約10倍の272,342天体を記憶しています。SAOの258,997天体はもちろん、メシエ109天体、NGCは7,840天体 ICは5,386天体、 惑星(準惑星を含む)・太陽・月の10天体を網羅。一般的な呼び名の天体からも検索可能で、観測・観望に必要かつ十分な数を誇ります。
今までの機能である「PEC」は、お客様がウォーム軸1周分の追尾を修正・補正した操作を繰り返す事でピリオディックエラーを自動補正し、追尾精度を向上させる機能でしたが、 電源をOFFする事によってその修正データは保存されず消去されていました。この「PEC」データを、電源をOFFにしても保持できるようにしたのが「PPEC」です。 毎回PECデータを取る必要が無くなり、より高度な観望・観測を行う事が可能となりました。
夜間操作時に操作ボタンの位置が判らなくなるというご要望に答え、STAR BOOK TENでは操作ボタンを赤色に光らせました。明るさの輝度調整機能もあり、視認性が各段に上がりました。 (消灯可能)
STAR BOOK TENになり、ユーザー天体登録が可能になりました。これにより、思い出のある天体や気になる天体、まだ撮影していない天体等々の登録にご活用頂けます。
スカイセンサーについていた機能ですが、STAR BOOK TENで設定しました。
新たに、人工衛星追尾モードを搭載しました。軌道要素を登録することで自動導入追尾することができます。
STAR BOOK TENには、拡張スロットが新装備されています。今後、様々なコンテンツを「拡張ユニット(別売)」で提供する予定です。
* 拡張ユニット(別売)について : 現在、「内蔵オートガイダー」などの機能を拡張ユニット(別売)にて提供する予定です。詳細については未定です。